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プライバシーに配慮した注文住宅とは?家の外からの視線を遮る方法

プライバシーに配慮した注文住宅とは?家の外からの視線を遮る方法

住まいづくり

せっかく新築するのであれば、プライバシーに配慮した家にしたいですよね。家族全員がプライベートな空間を確保できて、外からの視線が気にならない ⸺ そんな家なら安心です。

プライベート空間の確保は、比較的簡単です。いくつか注意点はありますが、私室を設ければOKです。一方、外からの視線を遮るには、建物や敷地にさまざまな工夫を凝らす必要があります。

本稿では、家の外からの視線を遮る工夫や、家族のプライベート空間を確保する際の注意点をご紹介します。プライバシーに配慮した家を建てたい方は、ぜひ最後までチェックしてください。

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家の外からの視線を遮ってプライバシーを確保する工夫

まずは、家の外からの視線を遮ってプライバシーを確保する工夫を5つご紹介します。

  • リビングを2階以上に配置する
  • 窓の配置と種類にこだわる
  • 間取りをコの字型やロの字型にする
  • 目隠しフェンスや植栽を利用する
  • 広めの土地を買う

それぞれ、詳しく解説していきましょう。

リビングを2階以上に配置する

リビングを2階以上に配置する

2階以上にリビングを配置すると、外からの視線を遮りプライバシーを確保しやすくなります。

1階にリビングを配置した場合、道路や隣家からの視線が気になることがあります。2階以上にリビングを設けることで、そのような視線を効果的に遮れるでしょう。

とくに、以下の条件に当てはまる場合は、2階リビングが有効な選択肢になります。

  • 都市部の住宅密集地
  • 道路が南側にあり、人の往来が多い
  • 道路から建物まで、あまり距離を取れない

リビングは南側に配置するのが主流ですが、南側に道路があり、人の往来が多い場合は、いわゆる「カーテン閉めっぱなしのリビング」になりかねません。もったいないですよね。

一方、2階以上にリビングを設ければ、道路からの視線が気にならず、カーテンを開けて生活できます。また、日当たりや眺望も楽しめ、風通しも1階より良好な場合が多いでしょう。

ただし、2階リビングにする場合は、高齢になり足腰が弱ったときのことも考慮しておく必要があります。

窓の配置と種類にこだわる

窓の配置と種類にこだわる

窓の配置と種類にこだわることも、家の外からの視線を遮るのに有効です。たとえば、窓の位置を調整することで、外からの視線を遮りながら風や自然光を取り入れられます。

外からの視線を遮りやすい《窓の位置》をご紹介します。

  • 高窓:天井付近の高い位置に設ける窓、別名・ハイサイドライト
  • 地窓:低い位置に設ける窓、玄関や和室でよく使われる

新築時なら、窓の位置をずらす方法も有効です。隣家の窓と向かい合わないように自宅の窓の位置を調整することで、視線の衝突を防ぎやすくなります。

以下のような不透明のガラスを使うのもよいでしょう。外からの視線を遮る効果があります。

すりガラス 透明ガラスに研磨剤を吹き付け不透明に加工したガラス、ザラザラした手触り
型板ガラス 片面に凸凹模様を施すことで視界をぼかしたガラス、ゴツゴツした手触り

ただし、視線を気にするあまり小さい窓を設置すると、採光不足になる懸念があります。また、窓からの眺望や通風もある程度の制約を受けてしまうでしょう。

ですから採光や眺望、通風も考慮して、窓の配置・種類・大きさを決めることが大切です。窓にブラインドをかけることで、効果的に視線を遮る方法もありますので、あわせてご検討ください。

参考:ニチベイ「プライバシー対策はブラインドにおまかせ!」

間取りをコの字型やロの字型にする

間取りをコの字型やロの字型にする

新築時なら、間取りを《コの字型》や《ロの字型》にするのもひとつの方法です。

コの字型やロの字型の住宅は、建物で囲まれた中庭を設けられます。この中庭は、外部からの視線を遮断しやすく、プライベート性の高い空間になるでしょう。

建物で囲まれた中庭の特徴をまとめておきます。

  • 外部からの視線を遮り、開放的な空間にできる
  • 周囲の目線が気になりにくく、リラックスできる
  • 自然光を取り入れやすく、風通しも確保しやすい

このような中庭に向かって窓を配置することで、道路や隣家からの視線を遮り、プライバシーを確保できます。

プライバシーの確保ができる中庭なら、以下のような使い方にも適しています。

  • バーベキュー
  • お子さまのプール
  • 洗濯物干し場

中庭については、以下の記事で詳しく解説しています。ご興味がある方は、あわせてご覧ください。中庭のメリットとデメリットが分かります。

中庭のある家を建てると後悔する?中庭のメリットとデメリットを紹介

なお、コの字型やロの字型の住宅を設計する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 生活動線が長くなる場合がある
  • 建物の壁面積が増え、建築費用が高くなる可能性がある
  • 比較的広めの土地が必要

これらの点を考慮したうえで設計すれば、プライバシーを確保しながら、開放的な住空間を実現できます。

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目隠しフェンスや植栽を利用する

目隠しフェンスや植栽を利用する

目隠しフェンスや植栽(植物の植え付け)には、隣家や通行人からの視線を物理的に遮る効果があります。とくに、お庭のプライバシーを確保したい場合に有効な選択肢です。

目隠しフェンスや植栽の長所は、以下のとおりです。

  • 目隠しフェンスも植栽も、種類が多い
  • 設置場所を柔軟に選べる

目隠しフェンスも植栽も、多様な種類の中からお好きなものを選べます。とくに植栽は、自然な美しさを加えながら視線を遮ることが可能です。

また、目隠しフェンスも植栽も、視線を遮りたい場所だけ設置できます。このような設置場所の柔軟性も、目隠しフェンスや植栽の魅力と言えるでしょう。

ただし、目隠しフェンスや植栽には、以下の注意点があります。

  • 一部のフェンスや植栽は、定期的なメンテナンスが必要
  • 植栽で目隠しする際は、常緑で生い茂る木を選ぶ必要がある
  • フェンスも植栽も、隣家の2階からの視線を遮るのが難しい

目隠しフェンスや植栽には上述のような短所もありますので、うまく活用しながら他の方法も併用するとよいでしょう。

広めの土地を買う

広めの土地を買う

もしも土地探し中でしたら、広めの土地を購入することもご検討ください。広い土地に家を建てることは、家の外からの視線対策として有効です。

広めの土地がプライバシーの確保に有効な理由をご紹介しましょう。

  • 建物と道路との距離を確保できる
  • 自宅と隣家との距離を確保できる
  • 建物の形(間取り)の自由度が高まる
  • 中庭を設けることが容易になる
  • 外構によるプライバシー対策をおこないやすい

敷地が広いと、自宅と道路、あるいは自宅と隣家の距離を取りやすくなります。

また、コの字型やロの字型の間取りを採用して中庭を設けたり、目隠しフェンスや植栽などの外構でプライバシーを確保したりすることが容易になります。

一方、広めの土地を購入する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 広めの土地は、購入費用が高くなる傾向がある
  • 土地の資産価値に応じて、固定資産税も高くなる
  • 広い土地は、管理に手間がかかる場合がある

また、土地が広いだけでは、プライバシー対策として不十分な場合もあります。他の対策も組み合わせて活用されるとよいでしょう。

なお、土地探して悩んでおられる方には、以下の記事も参考になります。土地の探し方や決め方が分かりますので、あわせてご覧ください。

家を建てるなら場所にこだわろう!住みやすい土地の探し方・決め方

家族のプライベート空間を確保する際の注意点

家族のプライベート空間を確保する際の注意点

つづいて、家族のプライベート空間を確保する際の注意点をご紹介します。

家族全員がプライベートな私室を持てば、プライバシーを確保できるでしょう。しかし、やみくもに私室をつくると以下のような問題を抱える恐れがあります。

  • 家族間のコミュニケーションが不足する
  • 将来的な家族構成の変化に対応しづらくなる

それぞれ、対処法を交えて詳しく解説しましょう。

家族間のコミュニケーションが不足しないようにする

プライバシーを重視するあまり、家族間のコミュニケーションが希薄になってしまうのは問題があります。家族間の良好なコミュニケーションは、家族の絆を築くのに不可欠です。

家族それぞれのプライバシーを尊重しつつ、家族間の繋がりも大切にするためには、共有スペースを設けることが有効です。たとえば、こんな感じです。

  • LDKを家族が集まりやすい場所にする
  • 家族共有のワークスペースを設ける
  • 家族共有のファミリークローゼットを設ける

LDKの内装や面積にこだわり、家族みんなでリラックスタイムや食事を楽しめる空間にすると、自然と《家族が一緒にLDKで過ごす時間》を増やせるのではないでしょうか?

LDKの一角に、家族共有のワークスペースを設けるのもよいでしょう。ファミリークローゼットも、家族の一体感を醸成したり、床面積を効率的に使ったりするのに有効です。

プライバシーを尊重しつつ、共用スペースを活用して家族のコミュニケーションを促進しましょう。家族全員が快適に過ごしながら、絆を深め、よりよい関係を築けますよ。

将来的な家族構成の変化に対応しやすいようにする

家族構成は、子どもの独立や親との同居など、時間の経過とともに変化します。家族全員が私室を設ける場合は、家族構成が変化したときにも対応できるような柔軟な設計が求められます。

たとえば、以下のような工夫を採用すると、将来的な変化に対応しやすい家づくりができます。

  • 私室(とくに子ども部屋)の大きさを必要最小限にする
  • できるだけ共有スペースに面積を割く
  • 私室の間仕切り壁に柔軟性を持たせる

家族構成が変わったときに、使わないお部屋ができるケースがあります。私室の大きさを必要最小限にして、できるだけ共有スペースに面積を割いておくと、そのようなロスを減らせます。

とくに子ども部屋は、お子さまの独立を考慮した面積にしておくとよいでしょう。家族共有のワークスペースやファミリークローゼットを設ければ、勉強や収納のスペースを最小限にできます。

お部屋の壁をリフォームで簡単に撤去できるようにしておき、必要に応じて部屋の広さや数を変更できるようにしておくのもよいでしょう。家族構成の変化に対応しやすくなります。

【まとめ】プライバシーに配慮した家を建て、安心して暮らそう

住宅で確保したい《プライバシー》は、ふたつあります。ひとつは外からの視線の遮断、もうひとつは家族全員のプライベートです。

外からの視線の遮断は、窓や間取りなどにさまざまな工夫を凝らす必要があります。一方、家族全員のプライベートは私室を持つことで対応できますが、いくつか注意点があります。

本稿では、外からの視線を遮る5つの工夫と、家族全員が私室を持つ際の2つの注意点をご紹介しました。ぜひ本稿をヒントに、安心して暮らすためのプライバシーを確保してください。

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